年金保険料は無駄な支出ではない

年金保険料は無駄な支出ではない

皆さんご存知の通り、日本では65歳になると国から年金を受け取ることができます。自営業者や専業主婦であれば国民年金、サラリーマンであれば国民年金+厚生年金が定期的に、死ぬまでもらえるのです😇

日本の年金制度は、以前は「積立方式」を採用していました。積立方式とは「自分が払った年金保険料を、老後に受け取る」という仕組みです。

しかし1970年に現在の「賦課方式」に変更されました。「賦課方式」とは年金支給のために必要な財源を、その時々の保険料収入から用意する方式です。現役世代から年金受給世代への仕送りに近いイメージですね💡私たちが高齢になって年金を受給する頃には、我々の子どもやその下の世代が納めた保険料から自分の年金を受け取ることになります。

しかし現在、少子高齢化や寿命の延びが原因で、年金保険料の収入が減って将来的には年金制度が破たんするのではないかと懸念されています。

でも安心してください!厚生労働省は徹底的なシミュレーションと情報開示(財政検証結果)を行い、「日本には約100年後の2110年度までは年金財源が十分ある」という結果を公表しています。国は年金を支払うための財源として190兆円ほど積み立てています。世界でこのレベルの積立金があるのは日本とアメリカだけといわれて、積立金がほとんどない先進国もたくさんあるのが現状です。

支給金額に関して言えば残念ながら今現在の高齢者の方達がもらっているほどの金額はもらえないでしょう・・・。しかしこれからは更に寿命が延び、今の高齢者よりも長生きすることが想定されます。冒頭でもお伝えしましたが年金は死ぬまでずっともらえるものです。そう考えると総額は今の高齢者の方々より多くもらえるかもしれませんね

また、「年金」と言うと、老後にもらえる年金を思い浮かべると方が多いと思いますが、「障害年金」や「遺族年金」も含まれます。「障害年金」は病気やケガによって生活や仕事などが制限されるようになった場合に、現役世代の方も含めて受け取ることができる年金です。

「遺族年金」とは国民年金または厚生年金保険の被保険者または被保険者であった方が亡くなった時に、その方によって生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。
「将来たいして年金がもらえないから」と払わずにいると、万が一障害を負った時に障害年金をもらえない、万が一亡くなった時に残された家族が遺族年金を受け取れない、という事態になります。

「公的年金」にはこのような生活保障としての機能もあることを忘れないでください⚠️

年金は、払った年金保険料がそのまま積み立てられて将来の自分の老後資金となるわけではありません。そのため、支払った保険料が無駄になるのではないかという不安がある方もいるでしょう。しかし国民の生活を保障する社会保障制度と考えれば、決して無駄ではありません。かと言って公的年金だけではゆとりある老後生活は難しいのが現状だと思うので、それ以外にも老後のための蓄えをしておくことが大切です。

将来の安心のために、今から始めましょう!!

大城祐子 コンサルタント

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